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大切な作品を次代へ残す。禅語の「和額」仕立てと、掛け軸の「シミ抜き」修復事例

0778-42-0281

〒915-0264 福井県越前市野岡町10-1-10

禅語「和敬」を彩る。黒塗り隅丸和額の仕立てThe Zen phrase "Wakei" (respect for harmony) is expressed in this black lacquered Japanese frame with rounded corners.

皆様のご自宅には、飾る機会を逃している書画や、シミが出てしまい押入れに眠っている掛け軸はありませんか?

今回は、作品の魅力を最大限に引き出す「和額」の仕立て直しと、熟練の技が求められる「掛け軸のしみ抜き」修復事例をご紹介します。


先日、お客様より「この書を額装したい」とご依頼をいただきました。 書かれていた言葉は『和敬(わけい)』。
茶道で重んじられる「和敬清寂」に通じ、穏やかな心で他者を敬う精神を表す禅語です。

  • 丸山表具店のご提案:わびさびを利かせた空間演出 禅語であるからこそ、華美な装飾よりも、静寂と品格を感じさせる「わびさび」を意識した表装をご提案しました。
  • 縁(フレーム): 四隅が丸く加工された「隅丸(すみまる)」の黒塗りを使用。角のない柔らかな形状と、引き締まった黒色が、書の力強さを静かに際立たせます。
  • マット(余白): お客様こだわりの「金紙」を採用。黒塗りの縁との対比で、上品な輝きを放ちます。


縁は表装の面積としてはわずかな部分ですが、その「艶」「色味」「形状」ひとつで、作品の格は大きく変わります。

仕上がりをご覧になったお客様にも、「作品が引き立ち、とても立派になった」と大変お喜びいただきました。


【和額とは?】作品を守り、美を演出する日本の額縁


「和額(わがく)」とは、日本画や書道、色紙などの作品を飾るために作られた、日本独自の額縁のことです。
単に壁に掛けるためだけの道具ではありません。
和額には、大切な美術品を湿気や汚れから保護する役割と、裂地(きれじ)や縁(ふち)の組み合わせによって作品の印象を変え、美しさを引き出す役割があります。

作品の内容や飾る場所の雰囲気に合わせ、最適な素材・デザインを選ぶことが、私たち表具師の腕の見せ所です。


諦めていた汚れが蘇る。掛け軸の「しみ抜き」


「実家の掛け軸にシミが出てしまった」「湿気で変色してしまった」 福井県は湿度が高い地域柄、こうしたご相談をよく承ります。

  • なぜ掛け軸にシミができるのか? :主な原因は、保管場所の「湿気」によるカビや、紙質の経年劣化です。一度シミができると自然に消えることはなく、放置すれば繊維自体が傷んでしまいます。
  • リスクを伴う「しみ抜き」は、プロの判断が必要: しみ抜きは、表具師の仕事の中でも特に繊細さが求められる作業です。 一般的に薬剤を使用しますが、濃度が強すぎたり時間をかけすぎたりすると、作品の絵具や墨まで消えてしまったり、和紙そのものが溶けてしまうリスクがあります。
  • 今回の修復結果: 今回お預かりした作品は、状態を慎重に見極め、非常に濃度の低い薬品を少しずつ用いることで、作品を傷めることなくシミだけを取り除くことに成功しました。

「こんなに綺麗になると思ってなかったわ!ありがとう!」


お客様からいただいたこのお言葉が、何よりの励みです。
他店で断られたシミや汚れも、まずは一度ご相談ください。
作品の状態に合わせて、可能な限りの修復をご提案いたします。



仕様 ※2025年11月時点

材料

隅丸黒塗り(漆ではありません)    
作品
下地 パネル    
マット
清和金(本金箔押しではありません)    
アクリル
2㎜    
寸法
幅91㎝×丈45㎝   

作品

  • 洗い、シミ抜き
  • 裏打ち2回(楮紙、特漉き3号紙)
  • 60,500円(税込)


施工前・作業の様子

和敬清寂 洗い 裏打ち前 裏打ち後黒塗り隅丸和額 作業中

完成

黒塗り隅丸和額 完成


作業の様子・動画





【まとめ】表具・額装・修復のことなら越前市の丸山表具店へ


新しい作品を飾るための「和額」仕立てから、古くなった掛け軸の「しみ抜き・修復」まで。 丸山表具店は、皆様の大切な作品を次代へと繋ぐお手伝いをいたします。

「こんなこと頼めるかな?」という小さな疑問でも構いません。福井県越前市近郊で表具店をお探しの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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